昨晩

私の住む小屋の窓際には、小さな机が置いてある。
小屋で過ごすときは主に布団の上なのだが、
ときおりその小さな机で、PCをカタカタいわせたり、
友人から来た手紙の返事を書いてみたりしている。
その手紙の返事も出そう出そうと思いつつ、
もう1ヶ月は経過している。
手紙というのは、始めと終わりは半ば形式的に書けるようになっているが、
本文は、なかなか難しい。
何度も書いては捨てを繰り返してしまう。
メールではこんなに悩まない。


昨晩は手紙の返事を書くことすら忘れ、
窓辺に背をもたれかけて、
テレビを斜めに見たり、部屋を眺めたりした。
きったねぇ部屋だなぁと思う。
背後には住宅街の小道がある。
ここは2階なので、振り返れば外灯がすぐ近くに見える。
ときおり、会社帰りの人が通りゆく。
道行く人に俺の背中はどう見えるだろう?
と思う。
背中を撃たれたらどうしよう、とあらぬ心配をしてみる。
結構、一人でぼんやりしているときのこういう心配は、
真剣だったりするのである。


このままじゃいかんと、外へ走りに出かけた。