今朝

今朝、ケータイの目覚ましで目覚め、
テレビをつける。
「まだもう少し寝れる。。」
そりゃそうだ。
余裕をもって目覚ましをかけたんだから。


また数分うとうとする。
ふとテレビの画面の右上にに出ている時間を見る。
「そろそろ限界だ。めんどくせぇ」
最後の数分、ということで頭まで布団をかぶる。
布団から出て、家を出るまでの時間を最短にするため、
出かける準備を効率よくしようと思い立つ。
そのために、布団の中でこれからなすべきことを考える。
布団を出たら、あとはもう実行するのみという状態にしておけば、
風のごとく家を出ることができるだろう。
出かける準備とは、
・髪型のセット(朝シャン込み)
・髭剃り
・服の選定
である。
これらをよどみなくこなして家をでることが、
すなわち効率的な朝であり、
ぎりぎりの時間まで惰眠でむさぼることができる。


先にあげた朝の準備のうち、
毎朝時間をとられるのが、服の選定である。
服の選択幅はもとより狭いのだが、
洗濯ものの乾きの状況により、
着ることが可能な服が限られるのである。
このシャツにあう上着はこれ、
このシャツの上にあうセーターはこれ、
このシャツにあうズボン(ズボン?)はこれ、
などなど。
ようはシャツ次第なのだ。
その肝心のシャツが最近の雨で、
控え選手が少ない。
ならば容易に決められるではないかという声もあろうが、
意外に少ないほうが決めにくい。


布団の中で何を着るか決めてしまおう。
そう考えて、布団の中から部屋にかかっているシャツを眺める。
「あーあのシャツがある。てことはアレ着てコレはけばいいのか。
でもって、ひげそったついでに頭洗って、乾かして髪型セットして家を出れば、
バッチグー、よし。」


そうこう布団の中で考えること数分。
よく考えれば、ひげそったり、髪型セットしたりしながら何を着るか考えるのが、
もっとも効率的ではないのか。


人は言う、
「まず動け」
ああ、そうですよねぇ。
「動きながら考えろ」
ねぇ。
でも、朝はだるいから。


よく人はくよくよ悩んだりするが、
悩むということは、
もしかしたら、
この「布団の中で考えるお出かけ準備効率化」
と似たようなものなのかもしれない。


大義名分はご立派なものだが、
とっとと布団から出て、
やるべきとわかりきっていることをやりながら、
次のことを考えていけばいいのである。


それでも朝がけだるいことには変わりがないし、
この世を生きることがけだるいことにもかわりがない。
えいやと布団をけりとばして、
動き出さなきゃ今日の一日は始まらない。