天狗は飛んだ

新宿御苑、天狗フェスティバル。
渋さ知らズ、ライブ。

ジャズオーケストラ。
というとこ洒落たイメージです。スカパラ、みたいな。
しかし、渋さしらずは突破してた。
ステージの途中着物を被ったしろ塗りの、不気味な人間が出てきた。
あたかも、なり響いている音楽など関係ないかのような動き。音楽が流れる時間に永遠が迷いこんだように。
非常に興奮した。

もっと狂ったもの見せてくれ。
突破してくれ、させてくれ。
と思った。

表現、はいくらしても尽きない。完璧な表現形式は無い。
表現とは?
あるなにかをある別のなにかに置き換えること。
感情を言葉や音楽や絵や踊りに変換すること。
変換するということは、いじくるということ。
その時点で不純物や越えられない壁に直面する。
俺の恋心をいかにポエムにしようとも、着物をかぶったしろ塗りの妖怪は、いる。関係無い顔をして。

そんなライブ後、胸キュンな娘からメールがきた。
仕事中撮ったであろう雲の絨毯の写真。

そこで、君の乗ってる飛行機を見ようとしたけど今日は曇りだったよと、月9以下の詐偽まがいの返信をした。
でも嘘ってわけでもない。
そこには不気味な妖怪がいた。
無関係な顔をして。
そいつを巻き込んでいくくらいの愛情表現は誰だってしたほうがいい。