読書予想文
- 作者: 神谷幹夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/08/20
- メディア: 文庫
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人間の脳は三次元である。
しかし人間の思考を表現するのに使用される言葉は、
二次元である。
話すにしろ、文章にしろ、
ある時点からある時点まで経過する時間にしたがって、
言葉を理解していく。
本を開いて、読み終わる。
人の話を始めから最後まで聞く。
線的な時間経過で言葉を理解することが、
理解のひとつ。
同時に、面的な、立体的な、四次元的な理解も考えられる。
二次元的な思考や表現に囚われてはいけない。
いろいろ考えて、表現をしようとすると、
言葉の限界にぶちあたる。
それはレトリックの問題ではなくて、
言葉の論理の限界の問題である。
この「定義集」は、定義という言葉の論理を使い、
同時に、体系的記述をしないことにより、
言葉の論理を超えたものを記述しようとした試みであるだろうと、
予想して、この本を読んでみようと思ったのです。