アプラクサス
- 作者: ヘルマン・ヘッセ,実吉捷郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1959/04/05
- メディア: 文庫
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こういう本は、高校生の時分に読む本なんだろう。
でも俺はそんなに賢い高校生じゃなかった。
本なんて読まなかったし。
読んでもなんにも感じなかった。
別にいまさら守る自尊心があるわけじゃなし、
賢い諸兄には見抜かれていると思うが、
私は26にしてようやく、高校生レベルの悩みを考えるようになった次第である。
そして年食ってる分、なにかと不利。
アパートの共同便所で用足しながら、
小窓から外を見て思うよ。
「人生、変えてぇなぁぁぁ。」
って。
別に今まで考えてこなかったわけじゃないけど、
逃げていたんだわ。
自分から。
今はもう、今後20年は草木一本生えないだろうってなくらい、
自尊心のかけらも無い。
日々繰り返す、秘儀「包まずの法」通称「袋オナニー」。
有袋類。オージーもびっくり。
同じ袋でこうも違うかよ。
とにかく、でも、色々と無駄な自尊心が一掃されて、
スカッとした面もある。
もはや、自分を卑下したり後悔することもない。
自分にとって自分は絶対0度。
あるがまま。
自分を卑下するってことは、
ずるいことよ。
ギャグにはなっても、真実じゃない。
「俺はダメなんだ!」
なんつって。
そのダメ判定を出すアナタは誰?
ダメ判定を下すだけの良識を私はもってますというアピール?
岸田秀の自己嫌悪のくだりの受け売りですが、確かにそう。
自己嫌悪なんてオナニー。
なんだってオナニー。
いつだってオナニー。
それしかできない。
どこまでいってもオナニーかもしれない。
でも、それが現実なら、そこから一歩、確実にいかなけりゃどうしようもない。